日蓮聖人生誕800年慶讃事業
『 蓮風 』

: 蓮風アンサンブル



2017/1/28(土)発売
CD 2枚組 定価 ¥2,500(税込)
C×S Records(CSR-001)

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〜聖なる世界の言霊「南無妙法蓮華経」の響きをピュアな心に〜
聖なる言葉の響きとオーケストラ・アンビエント・ドローン・エレクトリック北海道の自然のフィールドレコーディング音など、様々な要素を織り交ぜたただのインストゥルメンタルではないアーティスティックな「新しい音楽」の誕生


蓮風アンサンブル:Renpu Ensemble 平成 33 年の日蓮聖人生誕 800 年慶讃事業として 日蓮宗北海道西部教化センターが ”コンサートホールKitaraでの音楽法要” を想定し企画した北海道のクリエーターたちによるスペシャル・アンサンブル。

楽曲は全篇、完全書き下ろし。作曲・編曲・プログラミングは北海道のさまざまなアーティストを輩出し続けている「カメレオンレーベル」の田中一志&下川佳代。

管楽器パートは、北海道で活躍するプロ管楽合奏団「札幌管楽ゾリステン」のメンバーたちが演奏。ゾリステン創設者で音楽家・建築家でもある、畠中秀幸の指揮・総合プロデュースのもと名だたるアーティストが絶賛する札幌の「芸森スタジオ」にて 1音1音こだわりながら収録されました。

蓮風アンサンブル Renpu Ensemble 『 蓮 風 Renpu 』


[CD1] 蓮風 -まことの癒し- 美しい音の世界を耳で堪能し心で唱える盤
1. 久遠の風光
2. いのち煌めき −切り取られた永遠−
3. 無 常 -三次元の葛藤-
4. 菩提樹 -さとりの朝-
5. 蓮 風 -透明色のそよぎ-
6. 白蓮華の吉祥
7. 忍土(シャバ)に活きる -大地の鼓動を感じて-
8. 妙なる風に抱擁(つつ)まれて
9. いのち煌めき −遥なる時への回帰−

[CD2] 瞑想とお題目へのいざない 音楽とともに声に出して唱えられるガイドバージョン盤
1. 瞑想ーお題目ー瞑想 女声ガイドバージョン
2. 瞑想ーお題目ー瞑想 男声ガイドバージョン
3. 瞑想ーお題目ー瞑想ーお題目ー瞑想ー お題目ー瞑想 ロングバージョン 2
4. 瞑想ーお題目ー瞑想ーお題目ー瞑想 ロングバージョン 1


蓮風アンサンブルレコーディング


蓮風アンサンブルのレコーディング風景です。

企画: 小松靖孝・高橋俊隆
日蓮宗北海道西部教化センター

総合プロデュース・指揮:畠中秀幸

曲・編曲・プログラミング
(03、04、06、07、08)
田中一志/カメレオンレーベル

作曲・編曲・プログラミング
(01、02、05、06、09)
下川佳代/カメレオンレーベル

管楽アンサンブル 札幌管楽ゾリステン




書:久保奈月
デザイン:高橋信雅/NN

クレジット



演奏 : 北濱侑樹(フルート)・北濱彩世利(オーボエ)・大久保陽子(クラリネット)・畠中さおり(クラリネット)・笠原禎(ファゴット)・畑田咲藍(ホルン)・櫻井匡(トランペット)/札幌管楽ゾリステン

声 : 森島真由美・渡邊優香・給前孝春・外山雄一・斉藤秀規・星野恵介・堀内まゆみ・宮田圭子

レコーディングエンジニア: 高橋卓二(スタジオカサボニータ)・田中一志 (カメレオンレーベル)
ミックスエンジニア:田中一志 (カメレオンレーベル)
マスタリングエンジニア:三好 敏彦・山崎寛晃(HALスタジオ)
レコーディングスタジオ:芸森スタジオ・カメレオンスタジオ
マスタリングスタジオ:HALスタジオ

カメラ:山田崇・土門史幸
コーディネーター:堀内まゆみ

企 画:日蓮宗北海道西部教化センター
製造元:C×S レコード
発売元:カメレオンレーベル



聖なる言葉「お題目」の世界

わたしたち人間は、言葉をつかって、情報をやりとりします。
心も、思いも、感情も、そして知識も、言葉なしでは伝えられません。
人間がいつから言葉をつかいはじめたのか、まだわかっていません。
一〇万年前とも五万年前ともいわれますが、証明はできていません。
しかし、確かな事実があります。人間は言葉をつかうことで、知的な能力を大きく発展させてきたという事実です。

もちろん、ひとくちに言葉といっても、いろいろです。

日常につかわれる言葉は、もっぱら俗の世界に属しています。 わたしたちが特に意識することもなくつかっている言葉は、ほとんどが俗の世界における情報の伝達が目的です。

しかし、宗教でつかわれる言葉はちがいます。
なぜなら、聖なる世界に属していて、とてつもなく深い意味が秘められているからです。 最高の真理が秘められていることもあります。現実を動かせる、とても大きな力が秘められていることすらあります。

日本ではこの種の聖なる言葉を、古代から、「言霊(ことだま)」と呼んで、尊んできました。
たとえば、日本最初の歌集『万葉集』には、日本は『言霊の幸(さきお)う国』という表現があります。
『言霊の力』によって、幸せがもたらされる国という意味です。
仏教の生まれ故郷のインドでも、よく似た考え方がありました。
特定の音声にひじょうに深い意味が込められていて、それを唱えることで、
願いがかなうだけでなく、魔を排除し、記憶力を増し、ひいては真理さえ獲得できるという言葉があるというのです。
法華経にも出てくる『陀羅尼』がその典型例です。

『言霊』にしろ『陀羅尼』にしろ、他にはない特徴があります。
短いという特徴です。
けっしてだらだらと長い必要はないのです。むしろ、短いからこそ、すばらしいのです。

なぜ、短いことがすばらしいのでしょうか。その答えは、繰り返し唱えるのにむいているからです。
一遍こっきりではなく、繰り返し繰り返し唱えていくと、不思議なことに、心のなかから邪悪なものが排除され、浄化されていきます。
その結果、通常の状態ではなかなか理解できない真理も、すっと理解できるようになるのです。
このあたりのいきさつは、最新の脳科学でも注目されています。 理由はまだあきらかにはなっていませんが、短い言葉の繰り返しが、脳にとても良い影響をあたえる事実が確認されているのです。

いま述べたことを、インドでも日本でも、昔の人々は経験的に知っていたようです。 とりわけ仏教の指導者たちは、よくわかっていたらしく、
そういう脳の機能を利用して、ブッダの教えの真髄を、短い言葉のなかに集約しようとつとめてきました。
日蓮宗にとって、最高の宝物、かけがえのない智恵そのものといっていいお題目、 すなわち『なむみょーほーれんげきょー』は、今流に表現すれば、まさに最強のアイテムです。
なにしろ、ブッダのお説きになった最高の教え『法華経』が、このなかにすべて入っているのですから、これ以上のアイテムはありえません。

仏教にはとても厄介な問題があります。
最高の真理は、ふつうの言葉では決して伝えられないというのです。
これはブッダがそうおっしゃっているのですから、仕方ありません。
したがって、もし、最高の真理を伝えられるとすれば、その役割は、特別に聖なる言葉にしか担えません。
そして、これ以上はないくらいありがたいことに、「お題目」こそ、聖なる言葉の中の聖なる言葉、聖なる言葉の極致なのです。

蓮風 Renpu に寄せて 文:正木 晃